デザインワークスの店づくりコラム
店舗計画
カッコイイそのデザイン大丈夫ですか?(木造編)
木造一戸建て店舗では良く天井を落としてしまって
天井をスケルトンで木造の構造体を意匠的に見せて使う!!
って提案。。。昔は私もしました
今はあまりしなくなりました。。
いや、嫌いじゃないんです。素敵だと思います
木造の構造体は見て嫌な感じはしないし
その建物の作り方にもよりますが
梁柱の構造が美しい事すらあります
でも、色々と飲食店の場合、いや飲食店でなくても問題があるんです
だからあまりしなくなったんですと言うか、安易に言わなくなったんですね。
もちろん、問題と判っているんですから解決は出来ます
ただ。。。。
解決するにはお金が掛かります(泣)
具体的に言うと
一番大きな問題はエアコンが効かない。。。
それなりの問題がその構造体の上に積もった埃を誰が掃除するのだろうか?
(経験から言って誰も掃除しないと思います。。。。。。怖い〜)
当然風が吹けば埃は舞い散ります。。目に見えなくても
フリカケになって美味しくなるかしら??と言う問題は、オーナーさんやスタッフさんが日夜努力していただければ解決出来るのですが
先の、エアコンが効かない問題は色々大変です
まず、一戸建て古い木造店舗物件のほとんどが板金の屋根です
薄ーい金属の板
その下に防水シートが張ってあり
その下がベニヤ(耐水合板)もしくは下地板
その下がいわゆる構造体です
屋根は太陽の光をもろに受けますから
もの凄く熱くなります
金属の板はその上で肉が焼ける位、熱くなるのではないでしょうか(笑)
で、
普通はその下に室内の天井が有りその上に断熱材があります
スケルトンにすると言う事は
遮熱してくれる
断熱材も天井も、そして実はこれが一番痛いんですが
空気層が無くなります。
空気は実は一番有効な断熱材だったりします。
それらが全く無くなった室内の夏場の温度は
ヤバいです!(笑)
当然、普通の考えでエアコンの場所や能力を決めていると
熱い店の一丁上がりってな感じで
ある日、お客様から
『エアコンが効かない〜』
『熱いよ〜』
『助けて〜』
ってな、お電話が掛かって来ます。
まあ、当たり前の結果結論なんですが。。。。
先にも書いた様に
もちろん解決は出来るんですが
凄い、余計に設備投資して
凄い、余計に電気を使って
冷やさないと
普通に冷えない訳です
もちろん、なにがしかの断熱もしないと厳しいです
でも構造体は見せたい。。それが目的だったりする訳ですから。。
住宅の壁では良く外断熱!!
なんてCMがやっていますが
屋根だって外断熱は出来ます
もう一枚外に断熱を考えた屋根を作る事も出来ます。
ええ〜
でも建物の屋根をもう一枚、店舗工事で作るの〜
まあ、余計な投資ですが
快適な空間じゃないとお客様、お店に来ていただけないですよね?
熱い、熱い、熱ち〜店にわざわざ普通、よほどの理由がない限り
来てはいただけないと思います
エアコンが効いてるって
お店にとって当たり前のスペックだと
世の中の皆さんは思っていますから
だから、木造一戸建ての店舗のスケルトン天井は
カッコいいけど
お金がヤバいくらい掛かる!!!
そう覚えておいて下さい
夏は閉店出来るご商売なら行けるかもしれませんが
設備投資も高い、電気代も高い。。。
そのリスクを背負ってもその点に負けないくらいのリターンがある!
そう思える時は私も提案しますが
空調費の件などは合わせてお話ししますし
お客様の希望の場合には必ず私は天井を無くす時の
リスクを先にお話します
もし、何も言ってくれないデザイナーさんだったら
用心して下さい
後で、夏に、『熱い〜』って電話しないとダメになります
お気をつけ下さい
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