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デザインワークスの店づくりコラム

店舗計画

居抜きは得なのか?損なのか?その分かれ道。。

得する居抜きの選び方、考え方

造作は無料に無制限に近づく!

まず皆さん『造作は焦って買ったら負けだ!!』と強く思って下さい(笑)買っちゃダメな訳じゃないんですが、冷静に物件情報を見ていると、居抜き物件は大概、時間とともに値下がりしている事に気付かれるはずです。何で価格が下がって行くのでしょうか?売りたい相手は儲からないか?閉店するに相当する理由があります。だから閉店します。基本、店舗の不動産契約は閉店は6ヶ月前通告です。まあ通常契約はスケルトン返しのはずです。

6ケ月待てば結局、物件の居抜き価格はゼロになります。そうなりますと前オーナーは物件をスケルトンに解体して返さないと駄目なので、スケルトンにするにも解体費が掛かります。(大概の店舗では100万単位の解体費が掛かります)解体費を払うなら、タダで居抜きを引き渡しても条件は良い訳です。ですから、焦って買うと負けなんです。待てるならじっくり待つのも賢い方法です。

 

自身の開業する業態と同業態

ラーメン屋さんはラーメン屋さんの居抜き。焼き鳥屋さんは焼き鳥屋の居抜き。レストランはレストランの居抜き。バーはバーの居抜き。。。。そうでないと居抜きの得は生まれ辛いのです。物件を壊せば壊す程、居抜きの得は加速度的に減って行きます。

いかに、居抜きを壊さないで使えるかは『同業態かどうか』そこに掛かっています。

 

居抜き店舗は開業5年以内の店舗を狙う

絶対ではないですが、厨房などの設備機器は5年を過ぎると中古の買い取り業者も、買い取ってくれません。。。つまり5年を経過した設備は金銭的には無価値になる訳です。それと店舗の業務用エアコンなどの大型の設備も5年使っているとオーバーホールが必要になります。当然ですが新品に比べると中古の設備機器は故障する可能性が高いですから機器が故障すると数日間営業出来なくなったりします。機器の修理ができなければ新しい物を買う事になります。設備機器にとっては『5年位が一つの目安』です。

 

得な居抜き利用には割り切りが最も大事

厨房の位置、テーブル(客席)の配置、カウンターの形、トイレの位置、デシャップの位置、入り口の場所。。。。。こんな基本的な物の位置を変えないと駄目な居抜きはお金が掛かってしまいます。居抜きを使う時は、出来るだけ壊さないで上手に使う、今の状態を尊重したカタチで営業出来る様に工夫するような『割り切り』が得する為には大事だと思います。居抜きを生かす事!それはオーナーの考え方で大きく変えられます。

 

やってはいけない居抜き物件、損の法則

造作を焦って買ってしまう。。。。

場所が良いから買う。。良くあります。。。でも場所が良いから買った人は、ほとんど例外なく、店を造るのに苦労なさっています。。

もちろん焦って買った造作譲渡の価格が高いからです。。デザイナーに相談して、じっくり検討して買いましょう。(出来れば買わないで済む、安く買う方法を考えましょう)

 

業態の全く違う居抜き店舗を借りてしまう。。。

居抜きの最悪のパターンです。。。造作を買っていないならまだ良いですが、買った場合はかなりの確率で、買った物をことごとく解体して捨てる様になります。。

同じ飲食店でも業態が違うと厨房が違います。厨房内部の床を壊すと防水もやり直しです。厨房を広げたり狭くしたりも結構、思った以上に予算がかさみます

また、熱機器が増えたりするとダクトの変更を余儀なくされるケースもあります。。『居抜きは同じ業態』得する居抜きの鉄則です。。業態が違う場合は

デザイナーに見てもらってどの程度費用が掛かるか聞いてから決断しましょう。。

 

開業8年以上の居抜き店舗

もはや、付いている設備は『全て疑惑の固まり』です。。。いつ何が壊れる、不調になっても不思議ではありません。。と言うか、一つの改装の節目に来ている店舗です。

『内装は奇麗に見えても、設備はヤバい』必ず依頼する業者に確認してもらいましょう。

 

何度も居抜き状態で渡り歩いている筋金入り居抜き店舗

絶対止めましょう。。借りる場合は全て解体する覚悟をもって借りましょう。。。(笑)そのままで使えると思うと。。。80%以上の確率で酷い目に遭います(当社実績より)

(理由は全ての設備の経路などが継ぎ接ぎになっているので、一部解体しても常識的な判断が全く通用しない事がほとんどです。。間違いなくヤバい!!と思いましょう)

 

自身にハッキリしたお店の形、イメージがあり、そこを譲れない方。。。

こういう方は基本的にスケルトンの物件を探しましょう。居抜きである理由がきっと全く無いです。居抜き店舗で開業は安いのでは??と言う、都市伝説的なイメージにすがっているだけです。

ハッキリしたイメージがあればある程、居抜きの店はどんどん壊さないとダメになります。つまり居抜きの得をどんどん捨てることになります。。。

こういう方は居抜きと言う方向は間違っています。スケルトンを探しましょう。

 

 

昨今は居抜きを使って上手に商売をしているオーナーが多いのも事実ですが、うまく行っているオーナーは上記の常識を良くわきまえてクールに居抜き店舗を見ていると思います。

熱くなって、判断を誤ると手痛い損を開業時に被ることになります。

 

経験豊かなデザイナーは居抜き物件の善し悪しも判断も出来ます。。

自己判断しないで、依頼するデザイナーにアドバイスを必ずもらいましょう。